🍌【おしらせ】08/29 特集「妖夢ちゃんとバナナ」更新🍌

2024-09-11

2024/09/11

「妖夢ちゃんいるー?」
「居ますよ」

 庭でお仕事をしていたらY子さんが縁側に出てきました。
 こういう時はだいたいお手伝いです。

「あと少しでキリが良いのでおだいどこ行きます」
「助かるーありがとね」
「いえいえ」
「……」
「どうしたんです?」
「妖夢ちゃんって仕事してるんだ」
「なんか昨日フミタさんにも言われましたね」*1

 私だってこの白玉楼の立派な庭師です。
 このお庭は私の手にかかっているのです。

 本日の秘密のおやつ
 ・サイダー

「ふうふう、結構踏んでますけど」
「あーい」

 私がお夕飯のうどんを踏んでいる間、Y子さんは居間でごろごろしていました。
 こういう休憩ができる人が長く働ける人なんでしょう。

「んじゃこれサイダー飲んでね甘いやつ」
「わあい」

 こういうご褒美があるとやる気が出るってもんです。

「Y子さん私そんなにお仕事してないように見えます?」
「え? 気にしてんの?」
「いえそういうわけでなく単純な疑問です」
「まあ冗談よ……半分は」
「それ半分は本気ってことですよね?」
「いや私庭見ないからわからないわよ」
「Y子さん庭見ないですもんね」
「私庭見ない」

 Y子さん庭見ません。
 なら仕方ないです。

「庭見てそうなフミタさんに聞けば?」
「昨日フミタさんに『仕事してるの?』って聞かれました」
「……なんかごめん」

 謝られると余計にあれです。
 でもまあ、見られなくても良いです。
 庭はそこにあるのが大事なのですから。
 そこに毅然として佇んでいる。
 それが庭なのです。

 たぶん。

*1 2024/09/10