2019/06/28
六年目130
「妖夢、なめくじみる？」
「え、見ません」
幽々子様が突然部屋にやってきて恐ろしいことを言ってきました。
両手は何かを大切に包み込むように持っています。
「え、うそですよね幽々子様」
「んふふー」
「笑顔でこっち寄らないでください！」
ホラーでした。
いや、幽々子様の存在自体がホラーなのはわかっているのですが。
「じゃーん！」
「ってなんですかこれ」
「可愛い形のようかん」
本日のおやつはようかんでした。
本日のおやつ
・可愛い形のようかん
「私が甲斐甲斐しく持ってきたんだからありがたく食べなさい」
「あんまりそういうこと自分で言うものじゃない気がします」
「生意気ね」
「なめくじとかいうからですよ！」
せっかくのようかんがものすごく食べづらいです。
「珍しく妖夢が怒ってるわ。Ｙ子さんに報告してこよっと」
そういって廊下をとてとて走っていきました。
私はようかんを少しずつ味わいました。
「妖夢」
「なんですか」
「ゼロじゅうで私が悪いって」
「そうですよ」
「しゅん」
しゅんとしていました。
そりゃそうです。
Ｙ子さんもちゃんと言ってくれてよかったです。
今日ははじめて微妙な気分のようかんを食べた日でした。
