2018/8/11
五年目174
「……」
「今日の朝ごはんなんですか。わあ豚汁」
「……」
「カセさん、この卵焼きおいしそうですねえ。ほうれん草入ってます」
幽々子様がお仕事でお忙しいので
Ｙ子さん、カセさんの三人での朝ごはんです。
……なにか二人の空気が重かったです。
本日のメニュー
・豚汁
・卵焼き（ほうれん草入り）
・冷奴
・ベーコンエッグ
「……もぐもぐ」
「……」
「……」
ふたりとも何も喋りません。
「Ｙ子さん、おしょうゆもらっていいですか」
「ん」
「カセさん、卵焼き何かけてるんですか」
「オーロラ」
なにかいつもより口数が少ないです。
ひょっとして二人は喧嘩しているのでしょうか。
それはいけません。
「Ｙ子さんお茶つぎました。飲んで下さい」
「え、うん」
「カセさんも！」
「ありがと」
「飲んだら冷静になって下さい！ 喧嘩するのは良いですけど場の空気を重くするのはだめですよ！」
私は言ってやりました！
「妖夢ちゃん」
「はい」
「別に喧嘩してないよ」
「え」
「カセさんなんで黙ってたの？」
「いやなんとなく。Ｙ子さんは？」
「私も。特に話すことないし」
「……」
今度は私がだまりました。
二人共なんか喋らない日だったようです。
とんだ取り越し苦労です。
豚汁が美味しくなかったら怒っていました。
豚汁が美味しかったので良いです。
豚汁のおかげで怒られなかったことをＹ子さんとカセさんは感謝してほしいです。
まったくもう。
